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出来レース

 日展の審査が「出来レース」だったとマスコミが大騒ぎしている.確かに,まことにケシカラヌことではある.しかし特に目新しいこととも思えない.芸術に限らず,さまざまな分野で,人事とかカネの配分などに派閥や人脈が大きな影響を与えることは,日本では常識と言ってよい.

 もっと重要な「出来レース」を,政治の世界で日常的に見ることができる.昨日だか一昨日だったか,TPPの交渉で米国などから「すべて非関税に」と要求されたとか,日本は苦しい立場に追い込まれた,などと報道されている.今頃になって気付いたとでも言うのだろうか? 本当にそうなら日本のマスコミ人の眼はフシアナどころではない.

 そもそもTPPへの参加は菅直人が言い出したことだから,議論ははるか以前にさかのぼる.すべて非関税とされてしまう可能性(というより必然性)は,当初より各方面から指摘があった.野党時代の自民党はそういう正論を堂々と主張していた.そして選挙で大勝した.

 ところが安倍晋三はTPPへの参加を表明.これにマスコミが同調し,「聖域」だとか「守るべきは守る」とか,できる訳もないことを喧伝し始めた.乗り遅れてはいけない.尻込みしていてはいけない.とにかく飛び込んでチャレンジしなくてはいけないなど,無茶苦茶な議論が横行した.

 全部ウソ.すべて当時から判っていたことです.今頃になって交渉が難航だとか言っているのは,「いや,頑張ったんですけどね,ダメでした」という発表を近いうちにせねばならないので,その予防線を張っているんです.政府と御用マスコミが仕込んだ「出来レース」だ.最初から判っていたことを,今になって判ったかのようにニュースを「偽装」しているのだ.バナメイエビをシバエビと偽るより余程タチの悪い偽装である.

- 今さらに 偽装で騒ぐ 国でなし
(ブログ連歌 http://pub.ne.jp/shimura/?cat_id=65693 より)

 話がズレてしまった.
 出来レースといえば公明党.秘密保護法を安倍晋三が持ち出したとき,国民の「知る権利」や取材の自由などを条文に明記せよと主張.それに沿って条文は修正されたようだけど,さて何が改善されたのやら.問題点を指摘する振りをして,いずれにせよ最後は賛成する.誰もが予想した通りの出来レースだった.

 今また同じ道を民主党がたどろうとしている.マスコミの報道も焦点はもっぱら法案の「修正」だ.法案そのものを廃棄せよという意見は,まるで問題外というような扱いになっている.そうハッキリ報道する訳ではないが,そのような印象を与える報道をしている.「日本人はイメージで考える」と,かつて加藤周一(でしたか?)が嘆いた.マスコミによるイメージづくりと,日本人のイメージ思考が,あの戦争に日本を誘導して行った.その歴史を踏まえての苦言であった.今の日本国民は,この言葉を噛み締めてみる必要があるだろう.

 盛んに報道されている秘密保護法の修正案.これは同法を国会通過させるための,あまりに明白な「出来レース」である.秘密保護法は廃案にするしかない.それ以外の選択をしてはいけない,と私は思います.
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Ladybird

ayu様,shira様,nice!をありがとうございます.
by Ladybird (2013-11-18 19:16) 

Ladybird

 「みんなの党」はもう,あらかた賛成だとか.「維新」が賛成にまわるのも時間の問題でしょう.一国民としては「反対」の声をあげつつ,政党間の猿芝居のほうもしっかり観察,記憶しておきましょう.
by Ladybird (2013-11-19 16:38) 

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