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放射能は土中に拡散する(再掲載)

 今回も再掲載.2012年6月2日の記事です.

(以下再掲載)
 内部被曝をひき起こすものは放射活性(放射能)をもったホコリである,ということを前回書いた.このホコリの性質をしっかりイメージしておくことが,被曝を防ぐことに役立つと思う.そこで今回は,このホコリ(死の灰)の性質について,もう少し書いてみたい.

 次々と登場するインチキ専門家が「安全神話」を垂れ流していることで有名な国営放送が,朝の番組でこういうことを言っていた.
1.放射能を測定する機械(計数器?)がビルの屋上に設置されているのは不適切という意見がある.たしかに,あまり高い所は不適切なので,地上1メートルぐらいのところで測定するのが良い.
2.放射性物質は土の表面近くにあって,土中深くしみ込むことはない.

 「ホントならマル,ウソならバツをつけよ」という試験問題なら,私なら1にも2にもバツをつける.1は言い方が微妙だが,人の(特に子供の)内部被曝を問題にするのなら,測定すべきは地上1メートルでなく0メートル,つまり地表の放射線量でしょう.
 で,今回特に書いてみたいのは2についてです.地表に降り注ぎ,土に付着した放射性物質は,土中深くしみ込むことはないだろうか?

 土は人が耕さない限り上下が混ざり合うことはない,と一般にイメージされているかもしれないが,それは違う.なぜなら土の中には生物が住んでいる.そういう生物の活動が活発であれば(つまり「自然」が生きていて,豊かに息づいていれば),土は常に「耕されて」いる状態にある.

 かの進化論の元祖チャールズ・ダーウィンは,ミミズの働きに注目した.ミミズは土を食べる.そして糞として土を排泄する.この働きが土を「耕す」.表層の土と深部の土は,こういう土壌動物の作用で常に混ぜ合わされている.
 歴史はなぜ「発掘」されるのだろうか.どうして過去の遺跡は土の中に埋もれているのだろうか.それはミミズの働きなのだ,というふうにダーウィンは考えた.

 クソミミズという名のミミズがいます(この日本語名,変えられないものでしょうか).芝生などで地面に小さな穴があいていて,その穴の周囲に乾いた土が盛り上がっているようなら,それは多分クソミミズの穴です.このミミズの働きは明快です.土を食べる.そして地表に糞をする.結果として土を下から上にいつも運んでいることになります.ミミズが食べない成分(たとえば遺跡)は年数を経るごとに土中に沈み込んで行きます.

 放射能を含む土も,ずっと地表にあるだろうとは考えにくい.土壌生物の働きで土は自然に耕され,混ぜ合わされるので,放射能もあちこちに散らばります.そして全体としての平均的な結果は,最初は地表にあった放射性の土は,放射性の「層」として,次第に地下に沈み込んで行くだろう,と考えられる.

 学校の運動場なら表面の土を除去することができる.しかし死の灰が降り注いだエリアには森も畑もある.除去されなかった放射能は土に混ぜ込まれて行く.
 そういう場所で耕作や宅地造成をしたら,どういう事になるんでしょうね.
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